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インド仏跡巡礼2

ゴータマ・シッダールタが誕生したとされるルンビニーの場所はアショーカ王によって調査され特定された。紀元前3世紀、ゴータマ没後100年乃至200年後のことである。アショーカ王はそこにマヤ夫人のためのお堂を建てた。現在はその基壇を残すのみだが、その煉瓦を覆うように建設された白いお堂をマヤ堂として参拝することができる。ゴータマの母マヤ夫人が無憂樹の枝をつかむと右の脇腹から出産したという。そのレリーフが中央に安置されているが、イスラム教徒によって顔や手などの表面部分が削ぎ取られていて少し痛ましい。
ゴータマが生まれたのは、南方仏教では紀元前624年。他にも諸説あるが、大乗仏典など北方に伝わる記録に従うと、中村元さんは紀元前463年と推定している。実に160年もの開きがあるが、当時の記録が定かでない仏教において、100年程の誤差で済んでいるのはアショーカ王の功績が大きい。
仏跡はほとんど世界遺産になっており、ここルンビニーも例外ではない。観光客が多くなるとまた静けさも少なくなる。
ルンビニー近くにあるネパール側のカピラバストゥからラージギル(王舎城)まではおよそ450km。四門出遊して愛馬カンタカとともに城を出たゴータマはどのような思いでマガダ国の首都まで向かったのだろう。
#lumbini

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