仏教は “Non-Style Style“ だよ。
と言っていたお坊さんの友人がいます。
「ノンスタイル スタイル(型なき型)」
格好つけた言い方ですが、言い得た言い方です。
よく言われる「あるがまま」と同じこと。
「ノンスタイル スタイル」として象徴的なのは羅漢像というもので、
曹洞宗の寺院には必ずと言っていいほど安置されている。
お釈迦さまのお弟子たちで、
十六羅漢あるいは多いときには五百もある。
「悟ったヒト」というと、
清楚な聖人のイメージがありますが、
十六羅漢で描かれている
のは、もちろん、そういうシュっとした人もいれば、豪快に笑っている人もいるし、右手を振り上げている格好の人もいる。
持っているものもばらばらで、
お釈迦さまと同じ境地ではある16人ですが、
誰もお釈迦さま自身になることはできないし、
サトってもサトらなくても結局は、
自分自身を生き抜くほかない。
私が私として、この身心で、安らかに、
あなたとともにあるとき、
そこには「こうあるべき」というようなスタイルはない。
とはいえ、スタイルはたしかにあるし、
それに助けられることもあるから、
スタイルは、
無きにしも非ず。
あまりこだわらない、というところなのでしょう。
今日も一日心穏やかに過ごせますように。