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生前授戒をするということ

今日はご両親の法事で授戒なさる方がいらっしゃいます。

授戒(じゅかい)とは、「戒を授かる」ということ。

戒とは、戒め(いましめ)と書きますが、
「あれはしてはいけない」
「こうしたらいけない」
というものではなく、
「良き習慣」のことです。

この世に生を受けて人間として歩んでいる私たちですが、
ほんとうの命のありようを忘れ去って生きてしまっている。

思春期を経て大人になり社会生活を営む中で、
人間が決めたあれやこれやの取り決めや
経済活動、人間関係のいざこざ、
そういうものばかりが真実となってしまって、
それ以外のことを考える隙間がまったくない。

健康で不自由ないときにはそれで済むけれど、
あるいは、病気を患い社会から離れてしまったとき、
あるいは年を重ね以前と同じように動くことがかなわず社会から離れてしまったとき、
あるいは大切な人との別れにあって、
人間社会の物差しでは納得できない現実にであったとき、
「なぜ生きているのか」
「私とは何なのか」
という深い問いかけに、
耐えることができずに、
乾いた枝のように強風でかんたんに、
ぽきっと折れてしまう。

それでは、せっかくいただいたいのちなのに、
そしてたくさんの人の支えが合ってここにあるのに、申し訳ない。
何より、この身がつらい。

戒、「良き習慣」とは、
人間社会の駆け引きよりもずっと深い、
私たちのいのちの本来のありように寄り添った生き方です。

 

今日も一日心穏やかに過ごせますように。

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