現代人はひと昔前よりもずっと時間があまってしかるべきなんですよね。でも、あきらかに現代人の方が忙しくなっている。時間に余裕がない。あらためて考えてみればおかしな話ではありませんか。
釈徹宗『異教の隣人』より
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本来、はかることなどできないものに値をつけて、
見えないものに数字を割り振り、
わかったような気になって、
支配したような気になっている。
そういう、時間、というものも、
本堂に我が身を投げ入れて、
たたみの上にじっと座れば、
私、という体の重みと、そんなに変わらないものだと、
気づきます。
今日という一日は私一生分の価値があり、
今という一瞬には永遠の響きがある。
秋の深まり。
どうぞ、よい一日をお過ごしください。