山肌が白くなってきました。
空気が澄んで行き来する雲が美しいぶん、北からの風が冷たいです。
お寺のイチョウもモミジもほとんど葉を落としました。
毎日お参りの後、福島さんがブロワーと熊手でせっせと集めてくれています。
お陰様で境内の表の方はすっきり整えられています。
私一人だとできないです。
ありがとうございます。
落ち葉を片づけられずにそのままだったり、草が抜かれずぼうぼうだったりすると、「掃除していなー」とよくわかります。
しかし、落ち葉がすっかり集められていて、あるいは草もすっかり取り去られていると、視界には何も入らず、何もしていないような、それが普通の事のように思ってしまう。
お寺の境内のことはほんとうにささやかなことではありますが、
ふだん目にする何気ない風景にどれだけの人のお陰があるのか。
目に映らないところに、誰かの思いや営みに想像力をひろげることができるような心のゆとり。
大切にしたいです。
(副住職)