五風十雨のいがらしあみさんが、前回に引き続き12月の禅リトリートで食事をととのえてくださいます。
複雑なレシピでないのに、特別な調理器がないのにおいしい。2年前、はじめて私があみさんの食事をいただいたとき、お野菜のそのままの味わいにとても感動したのを覚えています。まさに典座(てんぞ)。
典座とは禅寺の台所にあって調理のすべてを担う。あみさんは禅寺で修行したわけではないのに、典座のように器物を大切にし、素材の味をとても大切にしている。
昔であれば自動車の要らないくらいの生活圏内、その自然環境を大切にし、そこからいただく季節のものを調理をすることを暮らしとしている、あみさんのスタイルはまさに地に足がついていて、永平寺や總持寺などの禅寺の暮らしとふっと重なる。
ぎゃくに、現在の一般的な曹洞宗寺院が失ってしまった暮らしともいっていい。この禅リトリートは、参加する皆さんが社会から離れて深い呼吸を取り戻す場であると同時に、このお寺自身が禅の修行道場に戻る場所であるとも思っています。
今回は二日目の朝のプログラムであみさんの呈茶もありますよ。去年、あみさんはnonomamaさんの畑で野の草木を煮出しお茶にしてくれました。その滋味深いこと。座っている地面に生える草や鼻の高さの木々の葉から感じられる香りがぬくもりとともに体内に流れていく感覚がありました。今回はどんなお茶か、私も今から楽しみです!
気持ちを楽に、年の瀬に向けて一緒にお寺の静けさに身を浸してみましょう。
ご参加お待ちしております。
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食事・呈茶 / 五風十雨 代表 いがらしあみ
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北海道生まれ北海道育ち。”生きるための智慧”を様々な方法で学びながら実践・模索する。2020年春、札幌簾舞で土地に息づく植物からお茶・お料理・道具を作るとともに、智慧を共有したり繋いでいくための実験的な場『五風十雨』を始める。
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