「寝るところがないというのはつらいことですよ」
戦争を経験したお檀家のおばあちゃんが言っていました。
ロシアのウクライナへの武力による侵攻は決して許されるものではない。
難民としての生活を強いられている人々、大切な方を亡くした人、兵器により命を落とした人を思うと、どんな言葉も無力になる。
自分の家族や友人に同じことがあったらと思うと怒りさえ湧いてくる。
非難されるべきは愚かな選択をした大統領です。
しかし、今ここで隣国に生きる者として冷静にならなければならないのは、感情のままにやみくもにロシアを「敵」に仕立て上げ、相手を理解しようとしないままに「ヘイワ」をうたうこと。
戦争の当事者のウクライナではそんな悠長こと言ってられないけれど、日本にいる私たちができることは、相手を非難するだけの「ヘイワ」ではなくほんとうの意味での「平和」を願うこと。
今回の武力侵攻で私がハッと気づいたのは、あまりにも自分はまだロシアについて何も知らない、ということでした。
主権国家をなすこともないままに、社会主義によっても国をまとめることができなかったロシアという国が、今どう国を作ろうとしているのか。
それは、西側の論理だけでは理解できるものではない。
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無益な戦争のために血を流しているすべてのものたちに祈ります。
今日も一日心穏やかに過ごせますように。